はじめに
今回は、しばらくネットワークの学習に移るため、ルーター・スイッチ分野の学習の第一歩として、まずは自宅のネットワーク構成を整理してみました。
これまで、Zabbixによる監視サーバ構築、HTTP監視、MySQLでのDB構築、PostfixとDovecotを使ったメールシステム構築などを進めてきましたが、ここにきて改めて感じたのは、
「通信がなぜ成り立っているのかを、ネットワーク機器の役割から理解したい」
ということでした。
サーバ構築やミドルウェア構築を進めていく中で、IPアドレス、ゲートウェイ、ポート、疎通確認などは何度も出てきました。
ただ、その土台にある「ルーター」「スイッチ」「AP」「ONU」の役割が曖昧だと、頭の中で少しぼんやりしたままになってしまいます。
そこで今回は、自宅のネットワーク構成を図にしながら、各機器の役割を整理してみました。
今回の目的
今回の学習で意識したのは、次のようなことです。
- ルーターとスイッチの違いを自分の言葉で説明できるようにする
- ONU、ルーター、APの役割を整理する
- 自宅ネットワークを図にして見える化する
- Linuxで見てきた
ip routeのdefault viaと、実際のルーターの役割を結びつける
いきなり業務用ルーターやスイッチの設定から入るのではなく、まずは身近なネットワークを題材にして理解することを優先しました。
自宅ネットワークの構成を整理してみた
今回、まずは自宅のネットワークをざっくり図にしてみました。
構成としては、次のようなイメージです。
- インターネット
- ONU
- ソフトバンク光ルーター
- Wi-Fiルーター
- PC、スマホ、ノートPC、TV、タブレット、ゲーム機
Wi-Fiルーター機器はAPモードで動作しています。
つまり、自宅のネットワークでは、
- ソフトバンク光ルーターがルーター役
- Wi-Fiルーターは無線AP + スイッチ役
という整理になります。
この役割分担が見えたことで、ネットワーク構成がかなり分かりやすくなりました。
各機器の役割を整理してみる
ONU
ONU は、光回線の終端装置です。
回線事業者側のネットワークと、自宅側のネットワークのつなぎ目になる機器です。
普段はあまり意識しないですが、ここがインターネット回線の入口になっています。
ルーター
今回の構成では、ソフトバンク光ルーターがこの役割を担っています。
ルーターは、別のネットワークへ通信を渡す機器です。
自宅のPCやスマホがインターネットへ出ていくとき、その通信はまずルーターに渡され、そこから外へ出ていきます。
言い換えると、ルーターは家庭内ネットワークの出口です。
スイッチ
スイッチは、同じネットワーク内の機器同士をつなぐ機器です。
家庭内LANの中で、端末どうしの通信を中継しているイメージです。
今回の構成では、Wi-FiルーターがAPモードで動いているので、無線APの機能に加えて、スイッチの役割も持っていると考えられます。
無線AP
無線APは、Wi-Fiの入口を作る機器です。
スマホやノートPC、タブレット、ゲーム機などの無線端末がネットワークにつながるための役割を持っています。
今回のWi-Fiルーターは、まさにこの無線APとして動いていました。
ルーターとスイッチの違いを、自宅構成で考えてみた
今回の構成をもとにすると、ルーターとスイッチの違いはかなりシンプルに整理できました。
ルーター
- 家の外へ出す
- 別ネットワークへ通信を渡す
- 家庭内LANとインターネットの境目にいる
スイッチ
- 家の中でつなぐ
- 同じネットワーク内の通信を中継する
- LAN内の端末どうしを支える
この違いを自分なりに一言で言うなら、
- ルーターは外へ出す機器
- スイッチは中でつなぐ機器
という理解がいちばんしっくりきました。
最初はどちらも「通信をつなぐ機械」くらいの感覚だったのですが、自宅構成図と結びつけて考えることで、ようやく役割の違いが少しはっきりしてきました。
Linuxの ip route とつながった感覚
今回の整理をしていて、これまでLinuxで何度も見てきた ip route の意味が、少し現実の機器と結びついた感じがありました。
たとえば ip route を実行すると、default via ... のような表示が出てきます。
これは、自分では直接行けない宛先は、とりあえずこの出口に渡します という意味です。
これまではコマンドの出力として見ていたものが、今回の学習を通して、
「ああ、これはルーターに渡すってことなんだな」
とイメージしやすくなりました。
サーバの中のルーティング情報と、実際の家庭内ルーターの役割が、少しつながって見えたのは良い収穫でした。
今回学んだこと
今回の学習で特に印象に残ったのは、次の3つです。
1. 家庭用Wi-Fiルーターは、必ずしもルーターとは限らない
今回のWi-Fiルーターは、見た目は Wi-Fiルーターですが、APモードで動いていたため、実際にはルーターではありませんでした。
「見た目や製品名」ではなく、「今どういうモードで動いているか」で役割を考える必要があると分かりました。
2. ルーターは出口、スイッチは中継
言葉だけで覚えるよりも、自宅構成図の中で考えるとずっと理解しやすかったです。
3. Linuxのネットワーク情報と実機の役割はつながっている
ip a や ip route で見ていた情報が、実際のネットワーク機器の役割と結びつくと、かなり理解が深まると感じました。
まとめ
今回は、ルーター・スイッチ学習の最初の一歩として、自宅ネットワークの構成と機器の役割を整理してみました。
今回整理したポイントは次の通りです。
- ONU は回線の終端装置
- ソフトバンク光ルーターがルーター役
- Wi-Fiルーターは APモードなので、無線AP + スイッチ役
- ルーターは別ネットワークへの出口
- スイッチは同じネットワーク内の通信を支える
ip routeのdefault viaは、ルーターの存在を意識するきっかけになる
派手な構築作業ではないですが、こういう基礎の整理は、今後のネットワーク学習やインフラ理解にかなり効いてくる気がしています。
今後やってみたいこと
次はこの流れで、もう少し踏み込んで学びたいと思っています。
- L2 / L3 の違い
- MACアドレスとIPアドレスの役割
- デフォルトゲートウェイの考え方
- NAT / NAPT の仕組み
- VLAN の基本
まずは今回整理した内容を土台にして、少しずつルーター・スイッチの理解を深めていきたいです。

